主にイタリア・テンペスティ社の牛ヌメ革を使用しております。
同社は1946年から続く歴史あるタンナーであると同時に、革の強靭さと利便性に着目し、食肉牛などの副産物として、現代のサスティナビリティとは異なる観点から、当時より妥協しない物作りを続けてまいりました。
原皮は世界最高級と名高い北欧産に拘り、時間をかけて丁寧に鞣され、安定した均一な仕上がりを実現。
染色技術にも定評があり、その色鮮やかさを表現する為に用いられた染料は、絶妙なニュアンスを見事に表現しております。

魅力をお伝えする上で欠かせない経年変化。
ただ朽ちるのでは無く、月日を重ねる事で表れる味わい深い豊かな表情。
だんだんと色味が深まり、艶が増し、手触りも滑らかに変化して参りますが、同じ製品でもその魅力の表れ方は十人十色。
これこそ自然素材の醍醐味と言えるでしょう。
加えて革と言う素材の、しなやかで優しい表情からは想像出来ない強靭さ。
その魅力と強靭さに、製品が邪魔になら無いよう、設計・仕立てにも十分配慮しております。
皆さまのご愛用品として、これから続く暮らしをそっと豊かにするお手伝いが出来たらと考えております。