2022/05/08 20:00
日頃よりご愛顧頂き誠にありがとうございます。
今年の春・夏アイテムのオンラインストアにて販売を開始致しました。
前回に引き続き、今回はブラックの革についてご紹介です。
表面が白みがかってますが、こちらは俗に言うブライドルレザーです。
ブライドルレザーは元々、馬具用に作られた革です。
馬の頭部に着ける「頭絡(とうらく)」と言う馬具が語源とされています。
そして表面の白い粉の正体はワックスです。
ブライドルレザーはタンニン槽に長い時間革を漬け込み、革を丈夫に仕上げるのですが
このブライドルレザーはオイルなどに漬け込む事で、更に丈夫に仕上げていきます。
たっぷりと芯まで浸透したオイルが表面に滲み出し、固まって表面を白く覆います。
なぜブライドルレザーを今回選んだのか。
それは今季のブラウン同様、革の経年変化を楽しみ、長くご愛用頂きたいからです。
経年変化と言う所で言うと、濃色は色の変化が弱い為ブラックをレパートリーから外す事も
考えましたが、やはり諦めきれずこのブライドルレザーを選びました。
初めて扱うので、制作中に表面のワックスが落ちてしまうのでは無いかと心配しましたが
多少のスレや、光沢感が出てしまうものの、写真の通りしっかりとワックスが表面を白く
覆ったままキレイに仕上げる事が出来ました。
そしてこちらの革もイタリア・テンペスティ社製。
本当に素晴らしいクオリティの革です。
是非一度お手に取ってご覧頂きたい、自信を持ってオススメ出来る革です。
またブラウン同様ステッチの大部分を革のレースで編み込み、補強も兼ねて見た目の印象も
大きくリニューアルを行いました。
こちらのレースは国産ヌメ革(牛)を使用しており、こちらも経年変化が楽しみな素材と
なっております。
ボタンも従来通りイタリア・プリム社のボタンを採用。
軽やかな開け閉め具合と音が私自身お気に入りで、この無垢のギボシタイプがやはり可愛い。
ブラックの色味に合わせてニッケルタイプを選びました。
余談ですが、ボタンのスプリングが開ける方向に対して平行である事が正しいボタン位置と
なります。
これが90°回転して、垂直位置に配置されているとスプリングの片方に負担がかかりボタンが
壊れてしまいます。
こう言ったボタンが付いている商品をお買いになる際は少し気にしてみて下さい。
続いてはお財布に対してのアップデートです。
(以下は前回のブログ「仕様について①(ブラウン)」と同様の内容となります)
従来ですと、ボタン裏側の金具が紙幣を収納する際に引っかかってしまう事がありました。
そんなストレスを無くす為に、強粘着のオリジナルステッカーを貼り付け、紙幣のスムーズな
出し入れを可能としました。
モチーフはレシート。
オンラインストアやキャッシュレスが進む中、レシートを受け取るシーンも減りました。
今まであった物が無くなる。
こう言った現象は今までもあったし、きっとこれからもっと加速して行くと思います。
そんな歴史とも言い難い生活の一部を時代と共に忘れないで欲しいなと思い、アナログな
レシートをハイテク素材で再現し、お財布として違和感の無いデザインを目指しました。
カードケースのリボンは今回も15mm幅のポリエステル製のリボンを使用致しました。
今まではカードが落ちてしまいそうな不安も若干あったので、そのリボン自体が蓋になるような
デザインへとアップデート致しました。
また外側にも新たにポケットを設け、こちらはリボンに干渉せずにご使用頂けます。
2回に渡り随分と長くなりましたが、ここまでお付き合い頂き誠にありがとうございました。
以下に各アイテムのリンクを貼っておきますので、宜しければご覧下さいませ。
それでは引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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THANKS & BEST REGARDS